漢仁帳

人材育成トレーナー漢仁のブログ

他薦の効能【自分をアピールするより効果的な方法】

「私、弁護士の〇〇と申します」

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「初めまして、〇〇です」〈お~!弁護士かぁ!見るからに仕事できそうだなぁ!〉

 

 ※ちなみにこの山ありの括弧は心の声です。

 

「今後ともよろしくお願いします」

 

「こちらこそ、弁護士さんとお知り合いになれるなんて光栄です」

 

「いえいえ、ただの肩書ですから」〈またまた~謙遜しちゃって~〉

 

「弁護士になるまでが大変だったでしょう!司法試験難しいって聞きますし・・・」

 

「そうですね。確かに24時間ずっと勉強してたような気がします」



これは異業種交流会で出会ったスーツ姿の男性と名刺交換をした時の会話です。



「随分お若いですけど弁護士になられてどれくらいですか?」

 

「まだ2年目です」

 

「私自身が弁護を引き受けることはまだありませんが、先輩先生方が受け持つ案件を一緒に対応させてもらってます」

 

「なるほど~そうやって学んでいくんですね」

 

「テレビでしか弁護士さんの仕事って目にしないのでイメージが先行しますね」

 

「そうですね!2時間ドラマとか・・・」

 

「ですよね~」

 

かなり砕けた異業種交流会にもかかわらずスーツ姿が気になり彼に質問しました。



「今日スーツ姿の方って少ないと思うんですけど仕事だったんですか?」

 

「いえ。弁護士バッジは私服には付けないので・・・」

 

「あ~!なるほど!弁護士さんって分かるようにですね!」〈バッジの為だけに?〉

 

「ほぼ毎日スーツなので、私服でいると恥ずかしいんです」

 

「へ~!私スーツの方が恥ずかしいです。よそ行きみたいで・・・」

 

「月1回着るか、着ないかですですしね」〈仕事してないと思われたかな〉

 

「私は朝7時頃から夜22時頃までずっとスーツなので、私服の時の方が少ないです」

 

「今日はまたどうしてここへ?」

 

「誰も私のこと弁護士って知らないので知名度アップのために来ました」

 

「あっ!異業種交流会ですもんね!〈馬鹿な質問をしたなぁ〉

 

「でも全然仲良くなれなくって交流になってないんです」

 

「そんなことないでしょう⁉」

 

「仲良くなっても弁護士に何かを依頼するってことないですよね」

 

「あっ!確かにそうですね!そんな大事件は自分の中に無いですもんね」



話が途切れて、ちょっと間が空き・・・



「釈迦に説法だと思いますが・・・」

 

「この交流会に特定の職業(例えば弁護士)を探しに来ている人は少ないと思いますよ。仲良くなった人がたまたま社長だったり、有名な会社の社員だったり・・・」

 

「あなたは弁護士としてクライアントになる人を探しに来ている訳じゃないですよね」

 

「はい。結果としてそうなれば有難いって思いますけど・・・」

 

「じゃあ私と仲良くなって下さい。年齢はたぶん倍以上離れてると思いますけど、こんなおっさんで良かったら」

 

「いやぁ、おっさんだなんて!父と同じぐらいかと」〈おっさんってことやろ!〉



「もしあなたが優秀な弁護士なら勿論私は嬉しいですけど、もしそうじゃなかったとしても、あなたから優秀な弁護士を紹介してもらえますよね?」〈失礼やったかな〉

 

「はい。もちろん」

 

「じゃあ私もあなたにクライアントになる人を紹介できると思いますよ」

 

「みんなここに来る人は最初に職業や肩書き、そして名前を言うんです。でもそれって「だから何?」みたいな感じで、みんな覚えようとしてくれないんです。聞き流すだけ」

 

「自分で自分の事「私は弁護士です」って言うと「自慢してんのか!」って思う人もいるくらいです」

 

「あなたが私にとってどんな役に立てる人なのか?今後自分と仲良くしてくれるのか?っていうことの方が興味ありますよね」

 

他薦の効能って言葉ご存知ですか?」

 

「自分自身を推薦することを自薦、他人から推薦されることを他薦って言いますよね」

 

「自薦は押し売りに取られるかもしれませんが、他薦は自分もその推薦してくれる人と同様に仲良くした方がいいかなぁって最初から思ってもらえるんです。しかもこの人が推薦してくれるなら間違いないって思えるその推薦してくれる人の信用みたいなものまでくっついて来ますしね」

 

「しかも、仲が良ければ良いほど紹介しやすいですしね」

「こいつ俺の連れなんだけど・・・みたいな感じで・・」

 

「まあ、そこまで仲良くなくても気心知れた人の方が紹介しやすいし、どんな人かも分からないのに紹介できないしね」

 

「何回か定期的に行われる交流会なので、困っている人がいたら「弁護士紹介しようか?」と言ってあなたを紹介することは出来ますよ」

 

「これからは「私は弁護士です」って話した後に、その人とどうすれば仲良くなれるか、どんな関わり合い方ならこの人に喜ばれる存在になれるのかを考えた方がきっと良い結果につながると思いますよ」

 

「わかりました。肩書きではなく、人柄をアピールするようにします」

 

「そうですね。今後とも是非よろしくお願いします」

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そう言って握手をして別れて、半年ほど彼の姿を見ることはなかったのですが・・・



後日の交流会で別の友人から「面白い人紹介するよ!」と言われて・・・

 

挨拶しようとしたらいきなりハグされて・・・〈なんじゃ!外人か⁉〉

 

よく見ると私服姿のあの弁護士さんが・・・

 

「あなたとお会いしてからどこの交流会に行っても仲間が沢山できるようになりました」って言って嬉しそうに話してくれました。

 

「こういう異業種交流会って自分の事をアピールしないといけない!って、目を血走らせて獲物を追うような眼をしてキョロキョロ見回してる人がいるけど、そういう人ほど自分の事しか話さないって言うのがよく分かりました」

 

「私は他の誰かに紹介できる仲間を探しに異業種交流会に参加するようにしたら、人が勝手に集まってくるようになりました」って言ってくれました。



お陰でその弁護士君の紹介で、今度は私の交流が更に増えて活発になったことは言うまでもないですよね。

 

私は、いまも極力、人と人との出会いをマッチングできるようにと考えています。

仲間は多い方がいいですもんね。

 

これが「他薦の効能」です。



ちなみに、全員が初対面の場合は、相手に関心を持った積極的傾聴とそのご縁が疎遠にならないように末永く仲良くすることを心掛ければ良いかと思います。

 

仲間を探すための交流ですが、まだまだ「私は・・私は・・」の人が多いですね。

私も気をつけます。



漢仁



最後までお読みくださり有難うございました。